近代別荘地葉山の歴史に触れることのできる古民家カフェとして紹介した「[歴飯_56] engawa cafe & space」の閉店後、その建物を引継いでオープンしたのが、「葉山茶寮 六花 Ricca」である。建物の紹介は歴飯_56を合わせて確認いただきたい。来訪者が「味覚」「聴覚」「嗅覚」「視覚」「触覚」の五感に加え、第六感まで感じて過ごせるような、六つ愉しみ(六つの花)を味わえる店をコンセプトとして、食事や喫茶、各種教室等を展開している。
食事は週末限定の湘南豚や葉山牛を使用した湘南ハトコヤの餃子ランチの他、旬の食材を使った八寸(8寸(約24㎝)四方の低いふちのある盆に盛りつけた料理のこと)や三浦野菜の蒸篭蒸し等も提供している。特にこだわりの餃子や雲吞は、柴漬けの酸味とクリームチーズの相性が抜群な柴漬けクリームや香ばしさが癖になる炙り醤油など好みに合わせて6種類からタレから選ぶことができるのも魅力の一つだろう。皮も拘っており、プリッとした食感と口いっぱいに広がる肉汁はぜひ一度味わっていただきたい。
食事を楽しんだ後の喫茶タイムでは、フルーツをふんだんに使用したタルトの他、チョコレート羊羹や浮島、抹茶アイス、抹茶クリームソーダなどお茶をテーマにお菓子や飲み物も楽しめる。暑い時期には、見た目も喉越しも涼しげで、スッキリした飲みごたえに、しっかりと抹茶の香る抹茶クリームソーダをお勧めしたい。
日が暮れてくると板の間に設けられたバーカウンターにて週末金・土曜日限定のバー営業(予約制)が始まる。バータイムでは、餃子や雲吞の他、おでん等の鍋物、旬の野菜を使った小鉢等が味わえる。カウンターから見える縁側の窓越しに見える庭と店内の陰影が時間を経るごとに深まってくるのもバータイムの魅力だろう。欄間の格子など室内の建具は線が細く、間接照明に照らされた姿に何とも味わいを感じる。宵闇に映し出された外観も素敵なので、ぜひ一度訪ねてみてはいかがだろうか。
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