あらすじ(出版社内容情報より)
土神(にわ)は建築科の大学生1年生。ある日同級生の卯(あきら)と共に解体中の洋館に出かける。そこで見つけたドアノブに触れた途端、目の前に幻の扉が現れる。
その夜、再び洋館を訪ねた土神は謎の少女から、それが建物の持つ「記憶」であると告げられる―――
廃屋の中に佇み、同じ幻を見た彼女と出会い、土神の日常がざわめき始める…!!
横浜の街を舞台にかつて街中に建っていたであろう歴史的建造物をモデルとしたストーリーが展開していく。長年人々の暮らしと共に在った建物には、その大切な「記憶」が宿っている。歴史的建造物を保全することは、そんな建物に刻まれた想いや記憶を追体験することでもあると感じさせる一冊である。一読して横浜の街を歩くと、また違った景色が見えるのではないだろうか。
Comments